枠組みを決める
いきなり質問からつくるのではなく、分析することも考慮しながら、枠組みを決めるところから始めます。当社で一般的にご提案している枠組みを決めるために必要な要素は2点です。
- 大項目と小項目を決める
- 問題をつくるときの「視点」を3つ~4つ(自分がどう感じているか?・身近な人はどう感じているか?・上司がどう感じているか?など)を定める。
上記の例は実際に使用したものではありませんが、お客さまとの打ち合わせにしたがって、大項目と小項目を決めます。これは分析・打ち手を考える上で肝となる部分ですので、丁寧に作り込んでいきます。そして、それぞれの項目に対していくつかの視点で質問を作成します。一般的に「あなたは~」で始まる質問だけで構成する満足度調査は多いのですが、「あなたは~」と聞かれた質問と「あなたの部署では~」と聞かれた質問では、回答者の回答に対する厳しさが異なります。また、一つの項目のことを一つの質問だけで問うことは、分析の際の回答精度を検討する上でも支障があります。よって、3つ~4つの視点を設けて、各項目に対する質問を作成します。
質問文をつくる
質問文は、一つの質問で一つのことを聞くように構成する必要があります。下記の質問をご覧ください。
- あなたは、仕事に対して前向きに取り組み成果を出していると感じている。
- あなたの上司は、部下の新しいチャレンジに対して寛容で、結果がでたら評価している。
両方の質問とも一見すると、適切な文章に感じる方もおられるのではないでしょうか?ただし、この質問では、人によって捉え方がマチマチになる可能性が高いのです。たとえば、質問1の場合、「前向きじゃないけど、成果はでていなんだけど、何にマークしようか?」と捉える可能性もあります。できるだけこのような理解のズレを減らすためにも、絞り込んで、一番聞きたいことだけにフォーカスを当てます。
- あなたは、仕事に対して前向きに取り組んでいる。
- あなたの上司は、部下の新しいチャレンジに対して寛容である。
質問文を作っていく上では、できるだけ簡素化に努める必要があって、本来聞きたいことよりも多少そがれてしまう部分はあるかもしれません。しかし、どんなに盛り込んでも、聞きたいことが誤解釈されてしまっては無意味です。